JTBでは、4月からルックJTBの造成会社9社が統合し、JTBワールドバケーションズとして再編する。
 このため、グアム商品の企画も、これまで8発地6造成箇所にて、別々に企画していたものを、仙台発・新潟発を除く6発地商品を東京商品企画本部に集約することとなった。全国統一した方針の元で闘っていくということで1本にまとめたことにより、仕入れ面での交渉対応の強化と体制面の効率化など、商品力の強化を狙う。
 また、パンフレットについては、発地別から一括で造ることによって、パンフレット単価の効率化などコストダウンを図っている。JTBワールド商品企画部マネジャーミクロネシア担当の宮道利典氏によると、「2004年度上期商品では、PMTのスタッフとともに商品造成を行ったが、今後は企画スタッフを強化し、全国各発地のマーケット状況に則した商品造成を行いたい」としている。
 グアムは、飛行機+ホテルというスケルトン型的な商品が主流だが、ルックJTB2004年度上期グアム商品では、現地で滞在中に何をしてもらうかを提案していくこと着目し、参加形態・クラスターに合わせた提案型プランとして、バラエティー豊かな4つの「滞在プラン」を初めて設定した。
 内容は「お誕生日プラン」「ファミリープラン」「スパプラン」「カップルプラン」の4つ。
 「お誕生日プラン」では、花を添えたバースデーカードのプレゼント、スタッフがバースデーソングを歌いながらキャンドルを立てたケーキをサービスする。JTBでは、「子供の誕生日から、還暦の祝いまで、様々なお祝いの機会に、気軽に海外に行ってもらって祝ってもらえるような形をとってもらうことを期待している」としている。
 「ファミリープラン」は、トロリーバスに乗って夕刻の恋人岬へ行くなどの観光と、夜のバーベキューディナーをセットにしたプランで、ファミリーによる旅行を充実させる内容に。
 「スパプラン」では、マンダラスパで、フットバス、マッサージによりリフレッシュでき、エレミス製品のオリジナルギフトが付いてくる。
 「カップルプラン」では、ディナーとルームサービスの朝食をセットにしたプランで、夫婦、恋人同士に最適な滞在プランとなっている。
 また、2004年上期商品では、ミールを大きく改革している。朝食、昼食のミールクーポンが、前期2600円だったものを中身はそのままで、500円引きの2100円に値下げ。JTBでは、「グアムは、もともと食事なしで選択する人が7割近くいるデスティネーションで、間際予約が多いので、食事まで事前に申込みされずに行くお客様が多い。このため、少しでも安く提供できるように改善した」(宮道氏)としている。
 また、夕食ミールクーポンは「何処でも使える」という汎用性を高めて、英語ができなくても利用できるように設定していたが、共通ということで、レストランにマッチしない価格設定もこれまで存在した。このため、2004年上期より、日本申込みではあるが、現地ドル払いとして、自分に合った価格、レストラン、食事内容で選んで貰う形に設定している。

ファミリー以外にもウエディングやグループの取り込み強化

 JTBでは、メインターゲットはファミリーとしながらも、2004年上期商品では、「参加形態、クラスターに重点を置き、特にファミリー以外、ウエディング、グループなどをいかにルックJTBに取り込むか」(宮道氏)を意識した造りとしている。
 ウエディングマーケットでは、特に同行者をグループとして取り込むことの強化を図っている。そのなかで、「ニッコー ウエディング スペシャル」として、ホテルニッコーグアムに、ウエディング同行者10人以上5部屋以上で宿泊すると、新郎新婦を合わせて12人のウエディングパーティー(ティーパーティー)を無料でプレゼントするコースを設定している。
 そのほか、5部屋まで同一フロアに泊まれる「ウエディング同一フロア確約」、全国どの出発地からでも合流して同じ部屋に泊まれる「同室プラン」も継続して設定し、パンフレットでは同行者用のページを設定している。
 また、2004年度のスタートキャンペーンとして、「同行者ニッコーグアム お祝いコース」を設定。海外ウエディング同行者10人以上であれば、東京、名古屋、大阪、福岡どこから参加しても、4日間の旅行代金合計77万円で提供している。
 グループについては、小規模のグループをルックJTBで申し込んでもらえるように、特典を強化した。例えば、15人以上の場合、追加料金なしで空港−ホテル送迎の専用車が利用可能。5部屋以上で10人以上、7部屋以上で15人以上のグループには、ホテルの1室をグレードアップや、ワインなどのプレゼントする特典のあるホテルを用意している。グループ向けの夕食では、バーベキューや居酒屋風のパーティープランを用意し、グループ旅行に対応している。

コンチャシステムがパワーアップ
リピーターも意識

 また、2004年度上期よりコンチャシステムをパワーアップ。グアム観光バスツアー「トロピカルスニーカー」に、新ルート「ブエナス」号を登場させた。アガニャ湾ビューポイントのアプガン砦などを訪れる同ルートは、リピーターに最適。従来より実施しているスタンダードルートの「ボニータ」号とあわせて2種類用意し、グアム観光を充実させている。
 また、グアムのコンチャラウンジをDFSギャラリア内に移転し、帰国便が午後または夕刻のお客様には、帰国日にDFSにて利用できる15ドル分のショッピングクーポンをプレゼントする「帰国日ショッピング」をグアムにも登場させている。





 2004年上期(4月−10月)ホリデイのグアム期首商品は、特典やプランを大きく見直し、新しい内容に刷新されている。成田発では、6種類のフライトパターンと12ホテルからフライト・ホテル指定で選択できる充実のラインナップ。
 ホリデイツアーズ・ミクロネシアの上村昌久ホリデイ企画営業部長によると、「従来のパンフレットは、他社の商品を意識しすぎていた面があった。今後はホリデイの良さ、ホリデイらしさを全面に出して展開していく」と語る。
 同社では、「商品を選ぶ際に、曖昧な部分がどれだけ確約されているかが決め手となる」として、2004年上期商品では、特典を付けたり、今までは確約できなかったものを確約するなど、付加価値を高めた商品内容になっている。
 商品の滑り出しについては好調に推移し、「支持を得ているのではないか」(上村氏)としている。
 上期の商品コンセプトとしては、「価格で勝負せずに価値で勝負する」としている。具体的には、全室オーシャンビューの部屋を用意(レオパレスリゾート、テニアン、ロタコースを除く)。すべてのプランにオーシャンビューを確約した。
 また、空港からホテルまでの送迎を直行送迎で案内。空港で30分以上待たずにホテルへ直行できるようにしているのも大きなポイント。これまでも、スイート宿泊プランやウェディングプランでは直行送迎であったが、これを全てのプランで実施する。
 さらにレイトチェックアウトサービスもスタート。帰国日も出発ギリギリまで部屋を使用できるようにした。その他にも、グアムのすべてのシャトルバスが乗り放題になり、カードによって、バスの選択をする必要がなくなっている。
 また、40日前早期申込特典を充実。ほとんどのホテルで「アーリーバード早得40」を設定し、早期申込にホテルからのプレゼントがある。「早割40」では、ノースウエスト航空に加え、コンチネンタル航空指定コースでも設定。割引額も1人一律6000円にアップしている。
 そのほかにも、JALウエイズの成田午前発の便を利用すると、バーベキューディナーをもれなく1回プレゼントするホリデイオリジナルの「JALウェイズ特典」を設定した。
 同社では、「今までの商品は、間近になればなるほど、お客にとって良い条件だったが、それを根本的にひっくり返した。早割に利用者は結構多く、上期商品でも早い反応を得ている」としている。
 さらに、ノースウエスト航空およびコンチネンタル航空のビジネスクラスを40日前までに申し込むと、さらにビジネスクラス追加代金を割引する「ビジネスクラス特別早割40」を設定。ワンランク上の旅行を求める層に訴求していく。
 新たなプランとしては、ホリデイオリジナル宴会プランを設定。グアムの4軒のレストランでの会食プランで、家族やグループなど気の合う仲間との会食に適している。オプショナルツアーについては、一部で日本申込・日本払を可能にした。新オプションとしては、「元祖中国足裏ツボ+手のひらツボ・指圧」「朝市に行こう!」「ファンシーチャーター・底釣り」の3オプションが登場している。





 日本からグアムへの航空需要が好調だ。日本―グアム間を運航する4社(日本航空、全日空、コンチネンタル航空、ノースウエスト航空)の輸送実績はいずれも昨年秋頃から好調に推移。今年に入ってもその勢いはとどまらず、一昨年の12月に起きた台風の影響による反動を除いても、需要が増加傾向にある。特に団体需要が好調で、大きな下支えとなっているのが特色となっている。
 各社の輸送状況を見ると、まず日本航空(JAL)は旅客数ベースで「昨年12月は2000年の同月比で9割台だったが、今年に入り、2000年比でも100%を超え、外的要因がなく需要安定していた2000年レベルよりも良い状況」(ジャルセールス国際営業部企画担当アシスタントマネージャー入江啓祐氏)とのこと。好調の要因として、「東南アジアのリゾートからの振替需要の動きもあるが、それよりもグアムへのお得度、気軽さが消費者の間で定着したのではないか」と見る。
 出発地別の動向で見ると、「昨年上半期は、SARSによる影響が出ていたが、下期に入り、まず成田・関空線で需要が安定。名古屋線についても第4四半期から急速に需要が回復している」とのこと。特に1日2便の成田―グアム線については、ファミリー層主体の昼便と若年・OL層主体の夜便と客層の区分けができている。また今後の予約状況についても、「間際予約が目立つものの、3月より4月の状況が特に良い」と引き続き好調な状況を維持しそうだ。
 関空―グアム間を運航する全日空(ANA)は、1月のロードファクターが88%、2月が89%といずれも好調に推移している。
 一方、コンチネンタル航空(COA)は、「12月以降、旅客数ベースで期待以上の戻りがある」(同社アジア・太平洋地区広報・日本地区マーケティング本部長永田浩二氏)とこちらも好調。同社は特に地方発の路線も多いが、「地方発についても、状況は良くなってきている。1-2月においては旅客数ベースでは、台風の影響を受けた2003年より前の2002年のレベルをクリアできる実感がある」とのことだ。
 成田―グアム間を1日1便運航するノースウエスト航空(NWA)も「昨年度下期以降、グアムへの需要は高まっている。9割以上のロードファクターを記録する日もある」(同社東日本営業本部代理店営業部アカウントマネージャー赤羽重人氏)状況。特に「通常はオフシーズンとなるゴールデンウイーク前の4月上旬についても早期の予約が入っている。当社がパッケージ商品向けに展開している早割りが市場に浸透している表れだと見ている」とのことで、これまで懸念されていた間際予約の進行を食い止めているのも大きな特徴だ。
 このように各社とも輸送状況が好調に推移しているが、その背景のひとつに旺盛な団体需要が挙げられる。JALについては「インセンティブの予約が多い。特に東京発で多く、週末だけではなく、まんべんなく予約が埋まっている状態」とのこと。この傾向が目立ち始めたのは昨年10月以降で、2月は特に多かったようだ。
 COAも「昨年の秋頃から団体の戻りが見られる。今年に入り、その動きはさらに加速している」とのことで、同じような状況。「一部では1000名を超える大型団体も動いている。アジア方面からグアムにシフトする動きも多少あると見ているが、インセンティブに対する早期取り込みの営業戦略の効果もあると考えている」との判断だ。
 一方、NWAでは「団体需要に関しては、動いているという実感がある。現地グアムでの受け入れ体制も進んでおり、オーガナイザーの間でも浸透している」と指摘。同社では4月からの上期以降、団体需要の積極的な獲得を進める方針で、「旅行会社経由で、オーガナイザーに直接当社の利便性の高さをアピールしていきたい」方針だ。
 
JALはパッケージ利用者に特典
COAは地方路線の需要促進プロモ
 
 では、各社の4月以降の取り組みについて見てみたい。まずJALは4-9月の期間、「JAL Enjoy! Guam」キャンペーンを展開。同社便を利用する指定旅行商品の参加者にオリジナルの「JALオリジナルビーチサンダル」をプレゼントする。また「リゾッチャ」サービスを見直し、機内食やビンゴの内容を変更、FIT対応としては、Web運賃を通期対応とし、またこれまで14日前だった事前購入型運賃を7日前までにすることで、間際予約にも対応できる体制を整える。
 COAは、地方路線に焦点を充てたプロモーションをグアム政府観光局(GVB)と協力して展開。期間は3月から5月までの3ヶ月間で、札幌、仙台、福岡の3路線に絞った需要促進キャンペーンとなる。広告やテレビなど、メディアへの新しいグアムのイメージの露出をはじめとして、旅行会社向けにはセミナーを開催。またブッキング・キャンペーンや店頭のディスプレイ・コンテストも実施、同社では今回のプロモーションを「グアムへのセールスに直接つながる取り組み」と位置づけている。
 特に強化するのが、旅行会社と組んだツアーパンフレットの制作。表側にGVBの広告イメージと同社のイメージを打ち出し、裏側に各社の旅行商品を掲載するという内容で、これまでにない「イメージ重視のパンフレット」となる。

NWAは成田発臨時便を検討
ANAはGW羽田発チャーター便を

 一方、需要増加の流れを受けて、NWAはピークシーズンにおける成田発の臨時便を積極的に検討する方針。また同様にANAは、ゴールデンウイーク期に羽田発のチャーター便を運航する予定だ。ANAでは昨年羽田―グアム間のチャーター便を運航し、好評を集めた。